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臨床研究センターについて

 九州がんセンターの臨床研究センターは、2011年に臨床研究部から昇格し、3つの研究部(臨床腫瘍研究部、腫瘍情報研究部、腫瘍病態研究部)に12研究室を擁するがんの基礎・臨床研究を行う部門です。 他部門との連携を強化し、質の高いがんの基礎・臨床研究を推進して参ります。目の前の患者さんに対する実臨床と共に、がんの病態解明から治療法の開発・応用までの基礎・臨床研究に同時に取り組んでおります。安全でより有効な薬剤、治療法をいち早くがん患者さんに届けることが九州がんセンターとしての使命の一つであり、それを推進するのが臨床研究センターです。

センター長あいさつ

 江﨑 泰斗 Taito Esaki, MD

 九州がんセンターの臨床研究部門は臨床研究センターとして、現在3つの研究部(臨床腫瘍研究部、腫瘍情報研究部、腫瘍病態研究部)の12研究室において、がんの基礎・臨床研究を行っています。

 臨床腫瘍研究部においては、企業主導治験、医師主導治験、先進医療など多数の治験、臨床試験、および新たな免疫療法の開発、トランスレーショナル・リサーチなどに積極的に取り組んでいます。腫瘍情報研究部では、医学統計家を配置し臨床研究の試験デザインの検討、統計解析実施などを始めとした院内外の生物統計に関する支援・相談を行うと同時に、データ管理室を設置してデータの品質管理に取り組んでいます。腫瘍病態研究部では、病理学、遺伝学、生化学、分子生物学、細胞生物学的見地から、トランスレーショナル・リサーチにつながるバイオマーカー研究、腫瘍バンクなど、がんの基礎研究に取り組んでいます。

  がんは遺伝子の病気といわれます。「ゲノム医療」の推進は次期がん対策推進基本計画に盛り込まれます。種々のがんで特定の遺伝子異常を見つけ、それをターゲットとした治療薬の開発が進んでいます。また今注目を集めている「免疫チェックポイント阻害薬」がどういった患者に効果を示すのか、大きな研究課題となっています。


 昨今一部の基礎・臨床研究においてずさんなデータ管理、不透明な企業との関係などが大きな社会問題となり、医学研究の在り方が問われる出来事が続いています。研究の倫理性、透明性、信頼性の確保など、研究に関わるすべてにおいて改めて厳格な対応が求められています。当院では「GCP(Good Clinical Practice: 医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令)」、「ヘルシンキ宣言」や「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」などを遵守した適正な臨床研究が行えるよう、研究者等の教育、利益相反管理、倫理審査委員会、モニタリングや監査などの体制整備を行い、総合的ながん研究の基盤を整えています。


 当院の理念である「病む人の気持ちを」という原点に立ち返る時、国民の健康を脅かす最大の疾患である「がん」を克服するためには、目の前の患者さんに対する実臨床に力を注ぐと共に、がんの病態解明から治療法の開発・応用までの基礎・臨床研究にも同時に取り組んでいくことが欠かせません。安全でより有効な薬剤、治療法をいち早くがん患者さんに届けることは九州がんセンターとしての使命の一つであり、臨床研究センターのスタッフ一同、全力で取り組んで参ります。

2017年4月1日