病理診断科

九州がんセンター臨床検査科・病理診断科はISO15189認定施設です。
臨床検査科・病理診断科では2017年12月7日にISO15189認定を取得致しました(一般検査、血液学的検査、生化学的検査、輸血検査を含む免疫学的検査、微生物学的検査、生理学的検査、病理標本作成、病理診断)。この認定は、検体採取から検査報告までの一連の検査業務において、国際標準規格を満たしていることを示すものです。当科では、検査の品質維持において欠かせない、教育、文書管理、検体管理、機材・施設管理、精度保障を軸に、検査手順の可視化と手順に沿った実施及び記録、それらの運用の教育、監査及び評価というサイクルを確立し、より一層改善させることを目標としています。一つ一つの検査結果の信頼性向上が、患者さんへのさらなるサービス向上につながるよう、検査室一丸となって今後も継続的に努力して参ります。(文責 臨床検査科医師 平田明恵)
診療方針
病理診断科の主たる業務は病理組織診断、細胞診断、剖検診断で、毎日の臨床各科とのカンファレンスに特に重点を置いています。常勤医3名、嘱託医4名で病理診断を行っています。
病理診断科のミッションは「がん診療における医療の質向上のための問題解決型病理の実践」です。診療科の先生方は日々の診療の中でいろんな疑問や問題が発生すると思います。当科においてはその疑問や問題が病理に関するものであれば積極的に協力したいと考えています。それらを重要性・緊急性の高いものから一つ一つエビデンスを創出しつつ問題解決を図り、医療の質、特にがん診療の質向上を目指します。
基本方針は当センターの基本理念「病む人の気持ちを」に沿い、患者・家族・臨床の先生方の要望に適うよう正確かつ迅速に病理診断の実施・報告を行っていくことです。更にそれらのシステム整備・精度管理に努めてまいります。加えてエビデンスのある診療に有用な新規技術の情報収集・情報提供・導入・フィードバック等を行いながら、新たなニーズ及びエビデンスの創出を目指します。同時に学術研究推進・支援を行います。
年間の組織診断数は8000件、細胞診断数は9000件(術中迅速組織診断数は750件、術中迅速細胞診断数500件)です。診断においては九州大学大学院医学研究院形態機能病理学教室と密に連携を取っています。また、当院に隣接する臨床研究センターでの治験・臨床研究や研究リソースとしての腫瘍バンク運営に積極的に関わっています。
診療実績
病理件数基本データ
病理件数
|
2009年
|
2010年
|
2011年
|
2012年
|
2013年
|
2014年
|
2015年 |
2016年 |
組織診
|
組織診総件数
|
9,239
|
9,377
|
9,614
|
8,046
|
7,253
|
6,507
|
6,438 |
7,165 |
術中迅速
|
710
|
696
|
763
|
737
|
799
|
695
|
676 |
730 |
特殊染色
|
60
|
114
|
147
|
151
|
125
|
323
|
390 |
404 |
免疫染色
|
394
|
628
|
900
|
747
|
1,178
|
1,230
|
1,249 |
1,305 |
ER・PgR
|
679
|
459
|
580
|
552
|
593
|
518
|
504 |
712 |
HER2
|
386
|
419
|
608
|
520
|
518
|
468
|
490 |
604 |
EGFR
|
|
45
|
56
|
39
|
24
|
18
|
14 |
14 |
他院標本
|
348
|
355
|
418
|
449
|
428
|
467
|
460 |
532 |
剖検数
|
10
|
6
|
6
|
16
|
7
|
7
|
10 |
9 |
|
2009年
|
2010年
|
2011年
|
2012年
|
2013年
|
2014年
|
2015年 |
2016年 |
細胞診
|
細胞診総件数
|
10,420
|
10,383
|
10,276
|
9,153
|
8,515
|
8,029
|
7,537 |
7,579 |
婦人科材料
|
6,648
|
6,440
|
6,401
|
6,037
|
5,777
|
5,386
|
5,002 |
4,938 |
その他
|
3,772
|
3,943
|
3,875
|
3,116
|
2,738
|
2,643
|
2,535 |
2,641 |
迅速細胞診
|
|
501
|
458
|
523
|
469
|
411
|
438 |
462 |
スタッフ紹介